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実践!紙からデジタルにシフトして実感したこと。雑誌広告編

 この春から弊社で毎月刊行していた雑誌、MADUROとソトコトを春から隔月刊にして紙の刊行形態を半分に減らしました。どこかで思い切って覚悟を決めて、デジタルシフトに踏み込まないと!と一大決心をし、不退転の覚悟で臨みました。その分オンラインのオリジナル記事を2倍に増やしました。隔月刊にすると雑誌の広告や販売売り上げも半分になり、商売が成り立たなくなるのでは、と最初の頃は躊躇して踏み出しませんでした。ところがどっこい、そんな心配は杞憂に終わりました。特に1号における広告営業の時間が倍になったおかげで、オンラインと連動させたいろんな企画営業ができるようになり、多種多彩な提案をできるようになり、2号分の集稿を1号分で上げることができるようになりました。

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●MADURO ONLINE(マデュロ オンライン)
https://maduro-online.jp/

 これは雑誌1号分を毎月製作しなければいけないという紙ベースに囚われていたアナログな観点からの思い込みで、雑誌1号分を2ヶ月かけて営業することで毎月毎号の紙ベースの観点から時間ベースの観点に変わりました。紙が隔月刊になった分、紙の編集費、紙代印刷費、その他雑費も約半分に経費が減りました。広告売り上げは変わらずに経費が半分になった分、利益率は著しく倍に向上しました。今までは利益を上げるためには、広告収入や販売収入を増やすことを第一義に考えていただけに、大きな衝撃でした。まさに逆転の発想が功を奏した!これまでの既成概念が壊れました。
 デジタルシフトは単に外観的な建てつけや機能をデジタルに変えるだけではないのだと実感しました。内面にある思考や発想をアナログからデジタルに変えることも重要で、それは今までのアナログで培われてきた固定観念や既成概念を壊すことから始めなければいけなかったのです。固定観念や既成概念を壊した先にクリアに見えてきたのは、アナログな紙だけで毎月毎号の数字を重ねていく単発的なビジネスから、デジタルシフトでコンテンツが多様化することで連続的に展開されるサステナブルなビジネスへの昇華でした。売り上げでなく利益率の向上がそれを物語ります。
 紙の刊行を半分にした分、オンラインの記事を2倍増やしました。オンラインと紙の読者は当然違うので、オンラインの読者嗜好を意識した記事作りに変わりました。そのおかげで、マデュロオンラインもソトコトオンラインもPVもUUもここ2ヶ月で5倍〜7倍増えました。当然アドネットワーク広告も増えて、収益は増えました。今までは紙ベースだったので、紙で展開される収益から広がりませんでした。むしろ縮小傾向でした。せいぜいで雑誌の記事を抜き刷りにしてカタログ使用される2次使用料くらいの広がりしかありませんでした。20年で3分の1ほどの市場になった紙の雑誌広告ビジネスからの脱却は、デジタルシフトなくしてありえません。

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●sotokoto online(ソトコトオンライン)
https://sotokoto-online.jp/

 オンラインに軸を置くことで、そのオンラインのコンテンツをもっといろんな人に読んでもらいたいと思い、外部といろんなアライアンスを結び始めました。その中で7月から展開される日本品質というサイトの製作委員会にジョインしました。日本品質とは中国人2億人近くが年間80兆円を決済する中国最大のQR端末決済サービスLAKALAのWe Chat Pay内の会員4000万人にプッシュ通信される日本情報サイトです。日本の雑誌やデジタルメディアの最新オンライン記事をキュレーションして即時翻訳されてアップされる在中中国人に向けたサービスです。記事の他にも、日本のホテルやレストランを予約できるテーブルチェック機能、日本の名産品などを購入できる越境EC機能など順次プラスされていきます。全てスマホ上でLAKALAで決済されます。

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●日本品質のサイト
https://www.thejapanquality.net/

 マデュロオンライン、ソトコトオンラインの記事も中国語でアップされ、弊社が日本品質全体の編集取りまとめ、タイアップ製作を請負います。これも紙だけのアナログのコンテンツではできないデジタル立体展開で、デジタルコンテンツだからこそできる日本の国境、言語を超えたワールドワイド展開です。まさに紙だけだったコンテンツをデジタルシフトすることで、一つのコンテンツをオムニチャネル的に多種多様化でき、紙だけの広告収益から様々な収益からのロイヤリティ収入やタイアップ収入を見込めます。これから中国からのインバウンドだけでなく、アウトバウンドも含めた日本のクライアントからのタイアップ展開も広告メニューに加わります。おかげ様で各方面からお問い合わせを多数いただいております。
 極論を言えば、紙の雑誌がなくとも成り立つビジネスにすることこそ、紙メディアのデジタルシフトだと思います。ただし、私は完全に紙の雑誌を完全には辞めません。紙を全て辞めてしまったら、それこそいろんなデジタル企業が展開している、そこら辺のデジタルメディア、キュレーションメディアになってしまうからです。紙の雑誌があることでブランディングされ、ライトなファンがオンラインから入り、濃いファンが雑誌を購入する…つまり入口は広く、出口は狭くなることで濃いデータベースを構築していきたく思います。
 紙だけでは読者に伝えるだけの入口部分のプロモーションでしたが、デジタル化することでコンテンツの役割は読者に伝えるだけでなく、実際にDoして体験してもらう出口部分までフォローできる役割に広がります。取材対象者やクライアントに名刺代わりに雑誌を渡してアプローチをかけて、ビジネスはデジタルで多様な立体的な展開していきたく思います。これによって1つのコンテンツで紙だけでない、いろんなメニューやプランがクライアントに提案できるのです。

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●日本品質のMADURO ONLINE中国語訳記事
https://www.thejapanquality.net/article/10/2616

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●日本品質のsotokoto online中国語訳記事
https://www.thejapanquality.net/article/10/2616

★過去のこの著者の連載
[連載]デジタルシフトの時代に必要な「編集力」をつけるために

大久保清彦(Kiyohiko Okubo)
雑誌LEON、OCEANSなどを企画創刊し創刊副編集長、創刊編集長を経て、セブン&アイ出版常務執行役員の後、独立。 現在は家族の幸せやSDGsなどをコンセプトに掲げるMADUROなどの雑誌とオンラインを率いるRRデジタルメディア代表取締役としてご活動中。 SNSやデジタルメディアを活用し、「地域、企業、組織の編集力」を高め、「伝える力」をつけるためのソリューションを追求中。

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